なぜ股関節に痛みが起こるのか、原因・症状・当院での施術などについて解説していきます。
股関節の痛みは、股関節自体が問題になる場合、脊柱や足関節など他の組織との兼ね合いで痛みが出る場合などがあります。

股関節の痛みの原因

股関節の痛みに関する誤解

股関節の痛みの原因は股関節にあると思われがちですが、実際には股関節以外の問題が痛みを引き起こす場合が少なくありません。
当院に来院される方々の中には、股関節に変形があっても痛みを感じない方もいれば、変形がないにもかかわらず痛みを訴える方もいます。

この違いは一体何なのでしょうか?
それは「機能がうまく働いている状態」かどうかの違いにあります。
関節や骨に構造上の問題があっても、股関節の本来の役割である「体を動かす」「体を支える」などの機能に問題がなければ、痛みなく動けるようになります。

股関節の痛みに悩んでいる場合、機能の問題を解決することが重要です。​

筋肉の正しい使い方や神経伝達の正常な機能、背骨や膝・足首など他の関節との適切な連携が保たれているかを確認し、股関節に存在する機能障害を特定し、それを解消することが症状改善のために不可欠です。

股関節痛で注目するべきポイント

股関節痛を引き起こす原因として、姿勢・筋肉・神経・他の関節との連動性からくる機能障害が考えられます。
特に股関節周囲の筋肉がうまく使えない状態が続くと、関節に負担がかかり変形の進行や動く時に痛みを出すようになっていきます。

では、なぜうまく使えない状態になってしまうのか?
股関節の痛みを改善するために、注目するべきポイントをピックアップしてみます。

姿勢の問題

あなたは、下の写真のような姿勢になっていませんか?

不良姿勢は、骨盤の傾きに影響を与えそれにより、胸椎・腰椎には余分な負担がかかります。
この過度な負担が股関節の動きに関わる神経や筋肉にストレスをかけ、それに伴って発生する問題が股関節の痛みの原因となります。

背骨と骨盤から出る神経は、、股関節周囲の筋肉と感覚をコントロールしています。
胸椎・腰椎の可動性が制限されると、神経の正常な伝達に支障が生じ、筋肉の働きが低下し、結果として股関節の機能にも影響を及ぼします。

そして、骨盤が前に傾くと膝が内側に向く「内股」の姿勢にもなってしまいます。
この姿勢も股関節とその周囲の筋肉にかかる負担を増大させ、関節と筋肉へのストレスが重なります。

不良な姿勢が持続すると、体を動かす際に股関節に掛かる負担が増してしまい、これが股関節の痛みを引き起こす一因となります。

筋肉の問題

股関節の動きに直接関わる筋肉は数多くあります。

その中でも、特に注目しているのは大腰筋と大腿直筋です。
これは股関節を曲げる筋肉で、太ももを上げる働きを担います。
これらの筋肉が硬くなると、股関節を曲げる動きに制限がかかり股関節本来の働きができなくなります。
歩く時やしゃがむ時などで痛みを発する場合に疑うべき筋肉です。

大腰筋は腰椎から始まり股関節に付く筋肉で、腰椎の動きや股関節の動きに関与します。
大腰筋の間を鼠径部に行く神経や血管が走行しており、大腰筋が硬くなると神経伝達や血流量への悪影響があります。

大腿直筋も大腰筋と同じ様に股関節を曲げる働きがあります。
大腿直筋は骨盤に付く部分が2つあり、一つが直頭でもう一つが反回頭といいます。この反回頭が重要になります。反回頭は、股関節の受け皿である臼蓋の上の方と関節包に付いています。この付着部で動きが悪くなっていると、股関節を制限してしまい痛みを引き起こすことがあります。
実際に、反回頭の癒着を剥がすようなアプローチをすることで、曲げるときの痛みが大きく軽減する場合が数多くみられます。
また、大腿直筋は大腿神経の支配で、大腿神経は腰椎の2~4番目からでてきます。腰椎の可動性減少があると、大腿神経に問題が起こり大腿直筋の働きが悪くなることで股関節に痛みを出します。

神経の問題

神経の問題で股関節の痛みを引き起こすことがあります。

下の図は、神経の支配領域を示しています。
胸椎、腰椎、骨盤からでる神経は、股関節の筋肉、感覚を支配しています。
神経に問題が生じると、その神経の支配領域で痛みを感じたり、筋肉が正しく機能しなくなり関節に負担がかかるようになります。

「どの部位が痛いのか」「どんな時に痛みが強くなるのか」などを把握することで、どの神経に問題が起こっているのかを判断する必要があります。

他の関節との連動性

股関節が単体で動くことはなく、背骨、骨盤、膝、足首などと連動して動きます。
他の部分が動かなくなることで、結果として股関節に負担がかかります。
股関節の問題だけでなく、他の関節との運動連鎖上の問題を考える必要があります。

例えば、骨盤が前に傾く姿勢が続く場合には、股関節の前側に負担がかかります。
逆に、後ろに傾く姿勢が続くと、股関節の受け皿にあたる臼蓋の上の部分に負担がかかります。骨盤の傾きにより筋肉や靭帯が短縮したり伸張することで痛みを出す原因にもなります。
股関節に痛みがでていても、負担のかかる部位と原因がそれぞれ違うため、それに合わせた問題を解消する必要があります。

股関節の痛みを解消するためのアプローチ

股関節の痛みがなかなか改善されなかったりすると、病院や整形外科では手術をすすめられることがあります。
しかし、前述した通り、その痛みは股関節だけに問題があるとは限りません。
別の問題で股関節に痛みが出ている場合もあります。
その別の問題を解消することで、治らないと思っていた股関節の痛みが改善することがあります。

もちろん、末期の変形性股関節症などの方を保存療法で治すことはできません。
どうしても手術が必要な場合もあります。
その上で、私が保存療法でお手伝いができることは、手術が回避できる状態をできるだけ長く維持して、股関節のお悩みを解消しできる限り自分の足で歩けるようにすることだと考えています。

まずは、神経の問題がないかを確認します。
神経の滑走性の低下や神経伝達に問題がある場合、股関節に痛みを引き起こす可能性があります。
股関節の動きに関わる神経は、背骨と骨盤から出ていきます。
そのため、背骨の硬さや神経が通る経路に問題がないかを検査します。

そして、股関節の動きに関連する筋肉をチェックしていきます。
お尻や太ももの筋肉だけでなく、体幹の筋肉である背筋や腹筋群も股関節に影響を与えます。

また、股関節だけでなく、その周りの構造にもアプローチします。
これには骨盤、背骨、膝、足首などが含まれます。
可動性が低下している部分を見つけ、その動きを改善していきます。

全体的なアプローチで、股関節の問題に対処していくことが重要だと考えています。

当院で股関節痛の改善を目指せる理由

理由1  15年以上の経験から導き出した独自の施術

当院には、15年以上の経験から導き出した股関節の痛みに最適な施術法があり、神経・筋肉・関節・筋膜のバランスを整える多角的なアプローチを特徴としています。
当院独自の施術で体のバランスを整えることで、股関節痛の症状改善が目指せます。

理由2  問題解決のためのカウンセリング・検査を徹底的に行います

股関節の痛みの原因を正確に特定するために、カウンセリングや検査を重視しています。
神経、関節、筋肉、組織の問題を特定するために解剖学や運動学に基づいた徒手検査を行います。
そうすることで体の状態を詳しく把握し、個別に合わせた施術プランを作成できるのです。
痛みの根本原因を見極めることで、効果的な施術が可能となります。

理由3  痛みを繰り返さないための全身へのアプローチ

当院は、症状が現れている部分だけでなく、体全体をみて総合的なアプローチで施術をおこなう方針です。

その理由は、身体はすべてつながっているからです。身体のつながりを無視した部分的な施術では、その場しのぎになってしまい、根本的な問題解決にはなりません。
股関節が痛い場合でも、痛みの出ている部分だけでなく頭から足先まで全身をくまなくチェックして、問題箇所を特定して施術していきます。

きちんとカウンセリングと検査を行うことで、原因となる部位を見極めていきます。
だからこそ、一人ひとりに合わせた施術計画を立てることができ、より的確に原因部位へとアプローチすることができるのです。

現在、股関節の痛みでお困りであるならばぜひ当院へご相談ください。
つらいお悩みの改善へとお手伝いさせていただきます。

料金

基本コース
初回 11,000円(初検料 4,000円 + 施術料 7,000円) 
2回目以降   7,000円

初回は、症状の詳しい聞き取りや検査などを行い施術プランをご説明致します。
検査・説明に力を入れておりますので、70~80分ほどお時間をいただきます。
2回目以降は30~40分ほどです。状況により施術時間は前後します。

お気軽にお問い合わせください。03-6240-2776受付時間 平日10:00-20:00  土日10:00-18:00 木曜・祝日休み

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