ヘルメット治療との違い 斜頭症への施術のポイント
頭のゆがみでよく目に付いてしまうのは、いわゆる頭のハチの部分。
帽子をかぶった時に隠れる場所で、この部分を頭蓋冠(とうがいかん)といいます
「子どものあたまのゆがみをどうにかしたい」という相談をいただく時には、この頭蓋冠の部分にあるゆがみの相談がほとんどです。
しかし、頭のゆがみを治すのために本当に注目するべきなのは、その下の方にあります。
頭の底にあって頭の土台にあたる部分で、頭蓋底(とうがいてい)というところです。
見てすぐわかるほどの斜頭の子どもの多くは、この頭蓋底の部分がゆがんでいます。
頭蓋底の中でも、後頭骨とこめかみの骨である蝶形骨が接しているところがとても大切な部分です。
ここにゆがみがあると頭蓋冠のゆがみに繋がります。
建物でも、土台がズレると上に乗っている骨組みや屋根がゆがんでしまいます。
この時の本当の問題は、ずれてしまった建物ではなく土台の部分にあると考えます。
頭のゆがみも同じで、上の部分(頭蓋冠)がゆがんでいるからそこだけを治すのではなく、土台の部分(頭蓋冠)のゆがみを取り除くことから始めなければいけません。
ヘルメット治療との違い
病院で医師が行うヘルメット治療では、主にアプローチするのは見た目でゆがんでいる部分。外側の頭蓋冠がメインになります。
それに対して当院の施術は、土台となる内側のゆがみと実際に見えている外側のゆがみの両方にアプローチします。
特に内側のゆがみはヘルメット治療では対応できない部分です。
また、アプローチの考え方も少し違います。
ヘルメット治療では、出っ張っている部分に常に圧が加わるようにして凹んで見える部分が成長するのを待ちます。
当院の施術は、出っ張っている部分へ圧を加えて矯正するわけではありません。
子どもの内側にある小さな動きに合わせて頭蓋骨を動かしながら矯正します。
そして、脳自体の成長する力や体液の力を利用することで、凹んでいる部分が改善されるように促します。
触れているだけのソフトな施術で決して強い圧を加えるようなことはしませんので、0歳からでも施術を受けられます。
また、ヘルメット治療は1歳6ヶ月ぐらいまでが期限とされています。
当院の施術もできるだけ早いスタートが好ましいですが、年齢の制限はありません。
5歳の子供や小学校低学年の子供も通院しています。
ヘルメット治療を受けずにゆがみが残っていしまい後悔している方、子どもにヘルメットを長時間着用させることを躊躇している方には、当院の手技療法による施術がおすすめです。
施術について
当院の施術は、オステオパシーという手技をベースに行います。
オステオパシーは非常にソフトで優しい施術です。
頭の施術は非常に繊細で、施術者は毎日のトレーニングで感覚を研ぎ澄ませる必要があります。
歪んでしまった頭は本来の動きが制限されていますので、優しく触りながら本来の動きを取り戻せるように誘導していきます。
頭蓋骨を直接触る物理的なアプローチだけでなく、脳が成長して大きくなる力や液体の力など、内側からの力を利用して頭蓋骨を矯正します。
頭部の突き出た部分を強く押して元に戻すのではなく、内側からの力を活用することで、触れるだけの優しい施術でも改善を目指すことができるのです。
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